2017年8月 WoT Esports界の出来事

予想外のWGL早期開催により8月は色々大変な月でした。どのぐらい大変かというと、各チームのメンバーすら発表されていないのに既にシーズンが始まっているぐらいに大変です。ブログの記事もいくつか旬が過ぎてしまったものができたので、内容をまとめてこのエントリに残しておきます。ニュースというよりは備忘録に近い。

2017年8月

  1. Galleria GameMasterCup
  2. WGL APAC Silver Mavericks
  3. RU Masters Tornament (Silver)
  4. WGLNAとその他の大会
  5. 私事

JUCについては9月に決勝が行われるので、またいずれ書きます。

1.Galleria GameMasterCup

私の所属するCaren TigerはRicocheet Zenithとの準決勝を制し、9月17日に行われるGMCの決勝戦へと駒を進めました。対戦相手はTyphoonとなります。大会視聴してくださった方々、試合に参加した皆様お疲れ様でした。そしてTyphoonの皆様決勝進出おめでとうございます、決勝はよろしくお願いします。

大会告知サイトと対戦表(試合の録画が流れるので音が出ます)

私が行った振り返り配信

Ricocheet Zenithとの準決勝の解説と私視点の試合録画

もう片方の山では、決勝進出濃厚と目されたNaughty Kidsに対し、Sense Xが2-1のタイブレークで勝利しました。準決勝第二試合では、TyphoonがSense Xを2-0で破って決勝進出を決めました。WGL Silver・Bronzeや定期的なカジュアルトーナメントに出場し経験を積んでいたNKやSense Xを、新興チームが破るという結果となりました。

2.WGL APAC Silver Mavericks

トップリーグであるWGL APAC 2017 番外シーズン(この日本語訳は何とかならないものか……)の参加権を争う大会、Silver Mavericks が8月19~20日に開催されました。

トーナメントページ

登録全39チーム中、日本からは7チームが参加しました。

上位8チームの決勝トーナメントにTyphoon・Naughty Kids・Sense Xの3チームが進みましたが、いずれもベスト8で敗退となりました。

最終的には中国のYato_RSGamingと、Seven Piratesがそれぞれ1位と2位を獲得しました。Yato_RSGamingは自動的に、WGL APAC 2017 番外シーズンへの参加権を手に入れました。

また、Seven Piratesは前シーズン7位だったGood Trades(ex-The Coalition Zoo)と対決し、5-0で勝利したため、WGL APAC 2017 番外シーズンへ参加することになりました。

日本のトーナメント関係者にとっては、今回のSilver Mavericksは不満の残る内容となったようです。特に元EL Gamingや元Team Efficiencyのメンバーが参加しているのは不公平であるという主張が何度か見られました。しかしながらWGLのルール上、2016-2017 S2が終了した今年の4月から次のシーズンの開幕までは移籍期間となっており、上記チームのメンバーは自由に他のチームに移籍できます。Silver Mavericksに出場したプレイヤーは、WGL APAC 2017 番外シーズンの登録チームに再度移籍することができないという制限のもと、彼らの参加は認められています。

このようにルール自体は明確ですが、問題はそのルールが明示されておらず、シルバーマーベリック出場者が確認できるようになっていなかったことだと思われます。

前回まではGold Seriesのシーズン中に、来シーズン分の予選が同時開催されていたのでこのような事件は起きず、問題になりませんでした。今回もそれまでと同じく、2017年の4月より前にSilver Mavericksを開催すべきだったと思いますが……、まあ件のチーム以外の皆が思っていることでしょうね。

また、自国にサーバーが存在する中国のプレイヤーが、他サーバーの大会に出場することがおかしいという話もありました。これについては、現時点では中国にはWGLが存在しないので、中国のチームがWGL APACに出場することはルール上問題ありません。この辺りの事情についてはやや複雑ですが、理由を知りたいという人のために書いておきます。

2015年7月、いくつかの中国チームは、中国リーグとWGL ASIA-APACに同時出場しているのが発覚しました。1プレイヤーが同時期に出場可能なWGLは1つのリージョンに限られます。結果として、EL Gaming以外の中国チームは、WGL ASIA-APACから追い出されました。中国チームによるBronze Seriesへの新規登録もできなくなりました。

http://asia.wgleague.net/news/category/wargaming-league-asia/reforn-gaming-to-withdraw-from-silver-series ページは消えましたがURLでその告知内容がわかるかと思われます。当時Reforn Gamingは中国リーグの決勝でEL Gamingを倒して優勝、オフライン大会への出場権を得ました。そのため、彼らは中国リーグに所属し続けることを選び、ASIA-APACから撤退することになりました。一方でEL Gamingは中国リーグでReforn Gamingに負けたためASIA-APACを選び、今に至ります。

ちなみにその時、RGが出場権を得たオフライン大会というのが、韓国で行われた2015年のAPAC Season1 Finalです。ELはRGへのリベンジを達成し、CTを倒した韓国のKongDooを破り優勝しました。ずいぶん昔のことのように感じられますね。

さて時は流れて2017年現在、中国のリーグは開催されていません。そういうわけなので、中国のチームはAPACのWGL予選に出場することができるようになったというわけです。

その辺りのフクザツな事情はともかく、自国のサーバーの資産を捨て、わざわざASIAで戦車や乗員を育成し、長期間カジュアルトーナメントに出場・優勝し続けたYato_RSGamingが、WGL APAC 2017 番外シーズンに昇格するのは妥当な結果だと個人的には思います。ワルイコトしてないのであればという前提条件が付きますけど。モチベーション的にも、実績的にも、Silver Mavericksの中で一番のチームだったことは誰の目にも明らかでした。過去にELで指揮を執っていたとされるReflectionを呼び入れた事も効果的だったでしょう。彼は1年以上WGLには出場していませんし、たとえ昨シーズンの最中にSilver Mavericksが開催されていたとしても出場には全く問題がありません。

なお、Seven Piratesのメンバーは過去にEL Gamingに所属していたものの引退したという人々や、Reforn Gamingに所属しているプレイヤーのようです。このチームに関してはおそらく皆色々と言いたいことがおありでしょうが、そういう事になりましたので……今シーズンのWGL APACをよろしくお願いします。私としてはあのチーム、老人会みたいだなあと思いました。私もWGLプレイヤーとしてはもう中年に差し掛かったという感じですが、その私よりも大体の面子がキャリア長いし。

ここ2年ほど、新興チームには厳しい状況が続いています。WGLの構造変更や、荒らすだけ荒らして失格になった例のベトナムチーム、そして今回の中国からの刺客など、色々大変でした。中国に関してはWGだけの問題ではなく、中国WoTの運営者であるKongZhongとの関係もあるので一筋縄ではいきません。それでも来シーズンこそ、日本のチームに勝ちあがってきて欲しいと思います。

あとは大会ルールを他リージョンのようにしっかり公開してほしいですね……。現状、妙なルールだったとして、議論のしようがないので。

3.WGLRU Masters Tournament (Silver)

WGLRU Gold Seriesへの予選であるSiver Series最終トーナメント、Masters Tournamentが8月19~28日に開催されました。

トーナメントページ

Masters Tournamentへ出場するには、2つの関門を突破する必要がありました。

  1. 週間トーナメントで上位4チームに入り、月間トーナメントの出場権を獲得。
  2. 月間トーナメントで上位4チームに入り、マスターズトーナメントへの出場権を獲得。

3月から7月まで、4回の月間トーナメントが行われ、合計16チームが招待されたMasters Tournamentでしたが、4チームが出場を辞退したため12チームでグループリーグを開始しました。

リーグ戦の最中、中央アジアのチーム、RUN Gamingがスーパーアカウントの利用規約違反により失格になりました。

グループリーグを突破した4チームは、昨シーズンのGold Seriesで7位だったNomen Est Omen、8位IMPACT Gamingを加えた6チームの総当たりリーグ戦を行いました。

試合日1試合日2

プレイヤー層の厚さを感じます。

最終的にはIMPACT GamingResponsible Peopleの2チームがWGLRU Gold Seriesへの昇格を果たしました。過去2年間でBrain StormやUniqueといったチームがSilverからGoldへと昇格し活躍を続けていますが、果たしてResponsible Peopleは強さを見せられるでしょうか?期待しましょう。

NaViはWoTチームを放出しましたが、所属していた選手たちはRUSHという新しい名前でちゃんと今シーズン出場することになっています。スポンサー探しもしていますし、継続的に活動するようですから、彼らのファンは安心してください。

RUにおける選手の移籍などについては、今後書く機会があるでしょうから、その時まで取っておきます。と言っておいてこういうことは大体そのうち忘れるんだよね。

4.WGLNAとその他の大会

最近USサーバーが合併したことが話題になりましたが、WGLNAも番外シーズンへの予選と、その決勝を行っています。

予選はグループリーグ総当たり、決勝トーナメントはダブルエリミネーション。決勝で1度負けたチームは負けたチーム同士が戦う山に入り、2回負けたチームは敗退が確定します。どのチームも最低2試合は必ず行え、1度は負ける事が許されるので、実力のあるチームが優勝しやすいトーナメント形式です。格闘ゲームの大会とかはこのようなルールで行われることが多いですね。序盤で強豪チーム同士が当たってどちらかが敗者トーナメントに落とされても、落ちたチームがその後ずっと勝ち抜けば、最終的には決勝戦へと出られるわけです。

予選トーナメントページ

決勝トーナメントブラケット

無敗のままウィナーズブラケット勝ち抜き、WGLNA Goldへ昇格したのはBig Damageとなりました。どこかで見たことある面子がいます。Ping 999とかだったかな……。ということはここは南米系チームなんでしょうか。

この画像は2014年のThe Grand Finalsのトーナメント表です。最初は皆が上の山からスタートし、負けたチームは下の山に行くわけです。下の山のチームは、そこで負けたら退場です。昔はWGL Goldのオンラインプレイオフ、ファイナルの試合などがダブルエリミネーション制でしたが、2015年からは地力で劣るチームにチャンスを与えるために、殆どの場面でシングルエリミネーション制、つまり一般的に想像されるような勝ち抜きトーナメントになりました。結果的にNaViは2015年と2017年のThe Grand Finalsで決勝に進めないという驚きの結果になってしまいました。ここでちゃんと勝てていたらまだWoT部門存続していたかもね。

てな感じでして、ダブルエリミネーションを未だに採用しているのは、ここ2年間のWGLNA Goldへの予選トーナメントぐらいです。

今回のWGLNAは、EUから数人の助っ人ロシア人・ウクライナ人が来るようです。長くこの界隈を追っている人なら、ああいつものやつね、と思うかもしれません。

eClipseはEUのDiNGからPositivveを補強しました。o7 GamingもEUのUTOPIAからFC_DYNAMOとKolesoidを連れてきました。この2人はRUでSilverに挑戦する予定でしたが、o7からの招待が来たためそちらに移籍することになりました。基本的にAsia以外のWoTのプレイヤーは国籍・言語の問題が少ないこともあり、チームへの帰属意識があまり強くありません。所属の際にチームと契約するわけでもないため、チャンスがあるなら別のチームに移籍してしまうのが一般的です。予選を勝ち抜かずにトップリーグに参加できるならそれが一番楽ですし、同じ予選出場チームの中でもより勝てそうなチームに移籍したほうが、今後の選手キャリアにとっても良い影響があります。現在WGLEUでコメンテーターをやっているDakillzorもそのような経歴の持ち主ですね。まあ彼はロシアやウクライナではなくベルギーの人ですが。DakillzorはEUからNAに選手として移籍し活動しましたが、試合のために日本に来たこともあるんですよ。

相手のローダーがあらかた撃った後のタイミングで飛び出したかったものの地形にハマって出れなかったDakillzor。彼の日本での最後の試合となりました。

Dakillzorの悲しみはともかく、こんな感じで各地で選手の奪い合いが起き、前述したRUのMasters Tournamentの参加チームのいくつかは、その構造を維持できなくなったため出場を辞退することになりました。RIP NS-NS RIP Team Aspire RIP Cresp1ks。

昨年トップのElevateや、プロチーム化したDare Risingも人員整理をしつつ組織を維持しています。Vetroは今度こそスタメンになれそうです。WGLNAのトップとしてGFでも3/4位になったElevateはともかく、目立った結果を残せなかったDare Risingが継続してWoT部門をサポートし続けている事にやや驚きを感じます。リリースされるのも悲しいので今シーズンは彼らを応援しようかな……。

その他の大会について、理由は不明ですが、現在USではクラントーナメント以外のカジュアルトーナメントが行われていません。しかしながらいくつか独自の大会が進行していたり、今後開催が予定されているようですので、それらについて紹介します。

まず一つ目はWoTブラジルリーグです。8チームによる2回総当たりリーグ戦、BO5、試合フォーマットは7/70攻撃防衛戦となっています。ブラジルはプレイヤーの母数は多くないものの、伝統的にWoT Esportsが盛んであり、南米のEsportsイベントであるBrasil Mega ArenaでもWoTが何度か種目として採用されています。

ブラジル勢はWGLNA Goldへチームを送り出すこともありますが、北アメリカのプレイヤーと比べるとサーバーへの距離も遠く回線の質にも差があるので、順位は大体下の方に沈んでいます。今回のブラジルリーグではプレイヤー自身のアカウントを使って試合が行われており、彼らのモチベーションの高さが伝わってきますね。

WoTブラジルリーグはユーザーイベントとしてスタートし、4月にオンラインショーマッチの放送を行いました。評判が良かったためWGやESL、ブラジルのオンラインゲーム運営会社Level Up! Gamesの協賛を得ることになりました。6月に12チームからなる予選を行い、上位8チームが7月から開幕するリーグへと参加しました。

現在は通常のリーグ戦が終わり、9月9日に行われるプレイオフ、9月30日に行われるファイナルを待つ状況だそうです。それまではアーカイブでも見て待ちましょう。

さて、2つ目はシーズナルクラシックスで、12月までに3回開催される予定の7/56フォーマットの大会です。1回目の大会は開催は9月に予定されているようで、この辺りは興味深い内容であれば続報をまたお知らせします。

5.私事

Twitchのフォロワーが1000人を超えました。

どうもありがとうございます。少しだけスケジュールに余裕ができたので、短時間かもしれませんが週2~3回、配信できればなあと思っております。WGLRUやEUが始まったら……うーんどうなるかな。

最近はWGLの試合や練習にエネルギーを注いでいるぶん、文章を完成させるのがたいへんです。定期的に書いたほうが読んでくれる人も増えると思うのですけど、やる理由よりもやらない理由を探す方が簡単というよくある話でもあります。

投稿者:

moudame

好きなものはメロンです

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